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【2008年11月19日】
<第5回目>ストレスからくる「うつ」の症状と対処法






ストレスからくる『うつ』の症状と対処法



ストレスから解放されずにそのストレスがどんどん溜まっていく。これを放置してしまうと職場を原因とするうつ状態から本物の「うつ病」へ進行していくケースがでてくる。

症状としては、苦しいほどの落ち込みやイライラ感や不眠、食欲の減退、また朝方に目が覚めてしまう、夜中によく目が覚める、疲れが残る、会社に行く気がしないでぐずぐずベッドからぬけだせない、朝刊に興味がなくなる、などだ。うつ病の初期状態と言われている。

週末や休暇中には別人のように元気になる社員もいる。この場合は、職場への「適応障害」で病気としての「うつ病」とは違うかもしれない。しかし週末を含めて、この睡眠障害や食欲の低下による体重の減少や、午前中の気分の落ち込み状態が2週間も続くようなら迷わず心療内科や精神科のクリニックに相談に行くべきだ。うつ病による気分の落ち込みも、夕方から快方に向かうこと(医学的には日内変動という)があるらしいから素人判断は禁物だ。たんなるうつ状態なのか、適応障害なのか、うつ病なのか、これは医師の判断にまかせるしかない。

うつ病はだれでもかかりうる病気であり、ましてやこの複雑でペースの速い現代社会ではうつ状態になるような人こそが正常であり、何事も無い様に毎日を元気一杯で送れる人はよほど恵まれた少数派であるといえる。逆説的な言い方ではあるが、毎日100%近くハッピーな人はある意味では精神的にかなり鈍感な人なのかもしれないのだ。

最近はメンタルヘルスの知識もひろまってきたし、テレビコマーシャルや電車の車内広告でうつ病の薬の宣伝がされる時代である。メンタルクリニックを訪ねることを躊躇したり隠したりする必要は全くなく、それを気にするのは自意識過剰というものであろう。

アメリカ人などはうつ病をほとんど隠さないようだ。メンタルクリニックや心療内科に行き治療が始まれば、最近は副作用も少ない良薬がどんどん開発されており、数週間で気分が快方に向かうはずである。何故いままでぐずぐずしていたのだろうと思うであろう。

ただ、薬で簡単に治るケースもあるとはいえ、うつ病は繰り返しやすいといわれており、注意が必要である。

うつ病は休養と薬で、つまりまずは対症療法でその不調を治すのが基本である。しかし、繰り返してしまう人はできれば、『うつになりやすい考え方』が自分の中にないかチェックしてみることもいいかもしれない。つらい状況や外部の刺激に対するとらえ方やココロの「折り合い」のつけ方をカウンセリングで身につけることをお勧めしたいのだ。

人間は感情の動物といわれているので、一旦感情が落ち込めばその影響で好ましくない行動のパターンが生じ、そのコントロールは容易ではないと思うかもしれない。また環境が要因の場合でも、外部の環境を勝手に自分の理想通りに変えることなどできない。上司が嫌いでも上司を変えることはできないし、成果主義の波を戻すことは個人ではできないのだ。

しかし外部からのさまざまなストレスに対し、ある程度は合理的な思考や訓練で対処する能力を身につけることはできるのである。合理的に思考する癖をつけていけば、少しずつでもよい感情や行動に導いていけるようになる。この思考訓練がうつ病の治療や予防になることは、医学統計でも世界的に広く実証がされているのだ。



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テーマ:閉じられた世界と「心」の3つの状態
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【 連載予定のタイトル 】

<初回>09/17UP
対談①《組織の海外進出:過渡期の中国とメンタルヘルス》


<第2回>
対談②《海外赴任者のストレス耐性:陥りやすい傾向》


<第3回>
対談③《海外赴任者のストレス耐性:柔軟性の重要さ》


<第4回>
《ストレスの種類と正体をつかむ》


<第5回>
《ストレスからくる「うつ」の症状と対処法》


<第6回>
《閉じられた世界と「心」の3つの状態》


<第7回>
《ネットで自己カウンセリングができるサイト:メンタフダイアリー》


<第8回>
《駐在員をめぐる「目に見えない」リスクと進出企業本社》


<第9回>
《中国駐在員のストレス:文字通り「冗談ではない」事例》


<第10回>
《専門医による渡航前コーチングとは》


<第11回>
《メンタルタフネスが人生を切り拓く》


NEXT!
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