米ボーイング、安全より利益優先と非難され 米上院公聴会

米航空機大手ボーイング製737マックス8型機の墜落事故が相次いだ問題で、米上院商業科学運輸委員会は29日、公聴会を開き、ボーイング社による「意図的な隠ぺいを繰り返した」と批判した。2度の墜落事故で、計346人が死亡している。

上院議員たちは、ボーイング社が737マックス8型機の運航許可を得るため、安全性よりも利益を優先したと深刻な懸念をあらわにした。

公聴会に出席したボーイングのデニス・マレンバーグ最高経営責任者(CEO)兼会長は、同社が「過ち」を犯したと認めた。

マレンバーグ氏は、「我々は2度の墜落事故を教訓にし、どこに修正が必要か特定した」と述べた。

737マックス8型機をめぐっては、昨年10月、インドネシアの首都ジャカルタ発バンカ島パンカルピナン行きのライオン航空機がインドネシア沖に墜落し、189人の犠牲者を出した。

今年3月には、エチオピアの首都アディスアベバからケニア・ナイロビに向かっていたエチオピア航空302便が離陸直後に墜落し、乗客乗員157人全員が死亡した。

5カ月間で2度墜落事故が発生したことを受け、ボーイングは世界中の全371機を対象に、737マックス型機の運航を停止した。
問題性を認識も運航めざす

2度の事故の原因となったのは、機体の失速を防ぐ目的で搭載されていた操縦特性向上システム(MCAS)。上院議員からは、ボーイングがMCASの問題性を認識していたと指摘する声が上がった。

ロジャー・ウィッカー上院議員によると、運航承認中に問題が浮上した際、MCASの性能について「一貫性がなく不安定で、憂慮すべきレベル」だとの内容のメッセージが同社スタッフ間で交わされていたという。

公聴会に先立ち、ボーイングは同社スタッフ間のメッセージ内容を提出。テスト飛行中に予想外のトラブルを経験したパイロットは、自分は「(知らないうちに)規制当局に嘘をついていた」と述べたという。マレンバーグ氏はメッセージの詳細を最近知ったとしている。
「空飛ぶ棺」

リチャード・ブルメンソール上院議員は、同社は運航承認プロセスを急ぎ「意図的な隠蔽を繰り返した」、パイロットは誤った方向に誘導され、ボーイングは事実上「空飛ぶ棺」を作り上げたと述べた。

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