シャオミ、日本市場で本気の展開開始 – 家電製品31種を発表
中国の大手スマートフォンメーカー、シャオミ(Xiaomi)が日本市場での存在感を一気に高めるべく、大規模な製品発表を行いました。、東京で開催された発表会において、シャオミはスマート家電を中心とする31種類の新製品を一挙に公開し、日本市場での事業拡大への本気度を示しました。
スマートフォンメーカーから家電ブランドへ
シャオミはスマートフォン市場で世界トップクラスの地位を確立していますが、スマート家電やライフスタイル製品にも積極的に取り組んできました。中国国内では「小米之家(Mi Store)」と呼ばれる公式店舗を展開し、数千店舗を構える規模まで成長。2016年以降はオフライン店舗の拡大を強化し、地方都市への進出も進めてきました。
この成功モデルをそのまま日本市場に持ち込もうという戦略が、今回の発表会で鮮明になりました。シャオミジャパンのプロダクトプランニング部長、安達晃彦氏は、約30分間にわたるプレゼンテーションで次々と新製品を紹介。その様子はまるで通販番組のようなスピード感にあふれていました。
主役は“脇役”家電
今回の発表で特に注目されたのは、スマートテレビ、ゲーミングモニター、ロボット掃除機、炊飯器などのスマート家電製品群。これらはスマートフォンほどの派手さはありませんが、生活を豊かにする重要な存在です。シャオミはこれらの“脇役”家電を主役に据え、日本の消費者にブランド価値を訴求する狙いが見えました。
スマートテレビがもたらす新たな視聴体験
筆者が個人的に注目するのはスマートテレビの新ラインアップです。シャオミはすでに地上波・BSチューナーを搭載しない“チューナーレステレビ”を国内の一部店舗を通じて販売していましたが、今回の発表ではGoogle TVを搭載した新モデルを投入しました。
特に注目すべきは、最新のQD-Mini LED技術を採用した新型テレビシリーズ「TV S Mini LED 2025」です。55インチ、65インチ、75インチの3サイズで展開され、予約販売も開始されました。高画質を実現するこのシリーズは、日本市場でのテレビ視聴体験を一新する可能性を秘めています。
日本市場への期待と挑戦
シャオミの今回の発表は、スマートフォンメーカーの枠を超え、総合家電ブランドとしての地位を確立する意欲を示しています。日本市場は競争が激しいことで知られますが、シャオミの競争力ある価格と革新的な技術がどこまで受け入れられるか、今後の動向が注目されます。
消費者にとっては、シャオミの参入による選択肢の増加が歓迎されることでしょう。日本市場での成功が、同社のグローバルな成長戦略にどのような影響を与えるのか、引き続き注視していきたいと思います。