米下院議長選、初回の投票で共和党内分裂が影響 選出に至らず

米下院議長選、初回の投票で共和党内分裂が影響 選出に至らず

米国下院が解任された共和党のマッカーシー氏の後任として新しい下院議長を選出する投票が17日に行われました。共和党が指名した保守派のジム・ジョーダン司法委員長は1回目の投票で過半数の217票に達せず、議長に選出されませんでした。この結果により、共和党内の混乱が引き起こされています。

432人の議員が参加した投票で、ジョーダン氏はわずか200票しか獲得できませんでした。共和党の20人の議員が他の候補に投票し、民主党議員は全員が同党のジェフリーズ院内総務を支持しました。この結果、選挙での混乱が続き、下院議長の選出が難航しています。

下院議長は大統領の継承順位で2番目に重要な地位であり、共和党内の争いによって権力の空白が生じています。3日には共和党の保守派が提出したマッカーシー氏の解任動議が史上初めて可決され、その結果、議長不在の状態が続いています。

下院議長の選出は、出席議員の過半数を獲得する候補が現れるまで繰り返されます。ジョーダン氏は18日に再投票を試みる意向を示しました。なお、1月の議長選では、マッカーシー氏が共和党内の交渉を経て15回目の投票で過半数を獲得した歴史的な瞬間でした。一回の投票で下院議長が選出されなかったのは、なんと100年ぶりのことでした。

竹澤汀